こんにちは、元農協職員の鈴木です。
農協に10年勤めて転職しました。
そう思いませんか?
このページに辿り着いたということは、きっとあなたも同じように感じているのではないでしょうか?
今回は農協のノルマと自爆について、語ります。
目次
農協に限らず、ノルマの自爆は違法!!
「農協のノルマ自爆は、そもそも違法」ということを知っていますか?
僕は農協に勤めていた当時、ノルマ自爆は当たり前だと思っていました…。
おそらく、僕のように当たり前と思っている職員は多いかもしれません(職場全体でそういう雰囲気があり、新人のころからそういう教育が自然と行われます)。
ですが、少し思い出してほしいことがあります。
毎年年末になると郵便局員の年賀はがきのノルマ自爆がニュースになっていますよね?
あれは、郵便局員が抱える年賀はがきのノルマを職員自身が購入(自爆)することでノルマを達成しているのですが、違法であるからニュースになっているということです。
そしてそれは、郵便局員だからという理由や年賀はがきであるからだという理由でニュースになっているのではなく、ノルマの自爆が違法であるから問題として取り上げられています。
自爆することに感覚がマヒしていませんか?
農協のノルマ自爆の種類
農協には数多くのノルマが存在します。
- 共済
- 貯金
- 家の光
- 農業新聞
- 飲食物
- 電化製品
- 服冠婚葬祭
などがあり、農協によっては、上記のものに加えて、「墓石」「車」などもあります。そして、そのほとんどを自爆しました。
ちなみに、家の光や農業新聞は自爆確定ノルマという感じです。
なお、その中でも、共済は多くの職員の悩みの種になっています。いえ、「全職員の悩みの種」と言っても過言ではないかもしれませんね。
農協のノルマ自爆をしなければどうなる?
農協に勤めていない人がノルマの自爆について聞くと、「ノルマの自爆をしなければいいんじゃないの?」ともっともな意見が返ってきそうですが…。
そういうわけにはきません。そんな簡単な問題ではないんです…。
ノルマは基本的に、自分の業務と関係ないものが多く課せられます。
そのノルマを組合員に推進・営業すれば当然ノルマは減るのですが、そもそもそれで達成できるような量ではありません。
また、信じられないことですが、推進や営業でノルマが減る(自爆以外でノルマが減る)と周りのしわ寄せが来る場合があります。
どういうことかというと、自爆以外でノルマが減ると支店の余剰ノルマが降りかかってくることがよくあるということです。
要するに「自爆してないなら余裕あるよね?これ自爆しといて」というものです。本当に残酷です…。
農協のノルマ自爆をしない場合に考えられる影響①ボーナス
農協のノルマを無視して、自爆すらもしないとそれ相応の影響があります。
一つ目が「ボーナス」です。
農協の査定はノルマの達成が大きく影響しています。そのため、ノルマを自爆してでも達成していないと雀の涙ほどのボーナスになってしまいます。
給料が少ないので、ボーナス自体を満額で貰っても少ないことに変わりありませんが、さらに少なくなるのは辛いです。
そういえば、ボーナスが5万円しかなかった先輩もいました。これも残酷です…。
農協のノルマ自爆をしない場合に考えられる影響②昇給
二つ目に「昇給」です。
農協のノルマ自爆をしない場合、ボーナスだけでなく毎年の昇給にも影響があります。
農協は基本的に勤続年数で自動的に昇給していきます(とは言っても、一般企業よりも昇給額はグンと低いですが)。ですが、ノルマ自爆をしてでも達成していないと、その昇給額はさらに低くなってしまいます。
先輩で500円しか昇給しなかった人も見ました。これまた残酷すぎます。
農協のノルマ自爆をしない場合に考えられる影響③出世
三つ目に「出世」です。
ボーナス・昇給に影響が出るということは、当然出世にも影響がでます。
役職が付くまでに非常に年数がかかるようになります。下手したら役職がつかぬまま年齢を重ねていく可能性すらあります。
農協のノルマ自爆をしない場合に考えられる影響④上司からの圧力
最後に「上司からの圧力」です。
自爆してでもノルマを達成しなければ上司からしっかりと圧力をかけられます。正直かなり詰められます。
これを無視するのはなかなか難しいでしょう。
そして、上司に詰められてから自爆すると、評価は落ちた上にノルマの自爆になるので、マイナスな上にマイナスになってしまいます。
そのためトータルで考えると、結局はさっさと自爆してノルマを達成していた方が賢いという結論になってしまいます。
農協のノルマ自爆額を暴露!
あなたは年間どれくらいノルマを自爆していますか?
そして、その時の年間自爆額は130万円です。
高額すぎますよね?でも、事実です。毎月の自爆額にプラスして季節ものの自爆もあり、この金額になりました。
正直、生活ができません。ちなみに、そのときの自爆の内訳が下記。
- 共済
→終身共済(12,680円/月)
→養老生命共済(24,510円/月)
→医療共済×2件(6,230円/月)
→がん共済×2件(5,640円/月)
→年金共済×2件(20,000円)
→自動車共済(9,220円/月) - 家の光
→約800円/月(年間購読) - 農業新聞
→2,623円/月 - 預金
→定期積立(許可があるまで解約できないもののみ記載)×2件(20,000円/月) - 農産物
→約5,000円/月により変動あり - カード
→少々
上記の通りです。
嘘だと思われるかもしれませんが、この自爆は嘘偽りない本当の話です…。
ちなみに余談ですが、後輩で共済ノルマ自爆のために超超高額の保障に加入した強者がいました。一契約で掛金がとんでもない金額になっていました…。
職員の方ならご存知でしょうが、農協の給料は非常に安いです。その安い給料からこれだけの自爆で農協にお金を返していると何のために働いているのか分からなくなります。
「これ、働いている意味あるのか?」と本気で思いました。
農協はなぜノルマを自爆させる?
農協がノルマを自爆させる理由は簡単です。
組織維持のためです。
農協は協同組合のため、利益を追求しない組織であるとしていますが、実際にはそんなことはありません。少し考えれば分かりますが、組織を維持しようと思うと必ず収益を得ることが必要になります。
その収益を職員からのノルマ自爆で確保しているからです。
農協のノルマ自爆はなくならない?
農協のノルマは基本なくなることはないと思っていて間違いありません。
実際、10年勤めている間にノルマはどんどん増える傾向にあり、自分が新卒で入組したときより多いノルマが新人にも課せられようになっていました。
加えて、農家組合員の農協離れが深刻化している今、収益を確実に確保できる職員のノルマ自爆をなくしてしまう理由がありません。
むしろ、増やすことで農協を支えていかなれば統廃合の一途を辿ることになります。現に、この15年間の間に300近くの農協が無くなっています。
「農協のノルマ自爆が耐えられない!」と強く感じている人は、転職を視野に入れてもいいのかもしれません…。
僕は農協のノルマ自爆から解放されたくて転職した
ノルマを無視したり、自爆を拒否することが不可能なことはもうご存知だと思います。ですので、ハッキリ言いますが、農協のノルマから解放されるなら転職するしかありません。
農協から転職した今は、ノルマや自爆に悩まされることはありません。転職の絶対条件に「ノルマなし」「自爆なし」を決めていたからです。
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農協のノルマ自爆は残酷!まとめ
ノルマの自爆は違法です!
僕は本当に納得ができなかったので退職・転職しました。結果、上場企業で働くことができているので、「ノルマ」「自爆」から無縁の生活を送ることができています。
自爆額が月に何万円もするのは異常です。そんなことに慣れてはいけません!
無理に転職を進めるわけではありませんが、あなたはそのまま農協で一生ノルマに我慢し続ける人生で納得できますか?
ノルマの自爆に苦しめられることのない人生があなたを待っています!