こんにちは、元農協職員の鈴木です。
大卒入組で10年農協に勤めました。現在は転職し、大手企業で働いています。
今回の記事は「農協の衰退」についてです。
農協の衰退は止まらない
先ほど述べたように、農協の衰退は止まりません。むしろ加速傾向にあります。その証拠を示す下記のグラフをご覧ください。
【出典: https://org.ja-group.jp/find/transition:JA数の推移】
上記の通りで、この15年間で約300もの農協が消えています。ご存知でしたか?
なお、これはJAのホームページより抽出した数字なので、嘘偽りがないことを書いておきます。気になる方は実際に調べて見てください(グラフ下の出典URLから確認できます)。
もしかしたら、この記事を見ている人の中に、実際に統廃合を経験したことがあると言う人も少なからずいるかもしれませんね。
また、今後統廃合の予定があるという人もいるかもしれません。
何が言いたいかと言うと、それくらい農協の廃統合は進んでおり、いつの間にかすぐそこまできているかもしれないとうことです。
もしかしたら、次に消える農協はあなたがいる農協かもしれませんよ?
次に消える農協はどこだ?
ダイヤモンド社がおもしろい記事を発行していたので、紹介しておきます。
「消える農協はどこだ?有力農家が格付け「全国JA生存ランキング」」と題して、ランキングを発表しています。
ネットでは全文を読めませんが、当時書店で立ち読みした僕の記憶では、自分がいた農協も記載されていた記憶があるので、たぶん全農協でランキング化されていたと思います。
気になる方は書店もしくはネットで注文してみてください。2017年頃の出版だったと思います。
農協の衰退が止まらない理由
では、なぜ農協の衰退が止らないのかということに触れておきたいと思います。農協職員であれば、何となく分かっているかもですね。
- 農家の農協離れ
- 農家数の減少
上記の通りです。農家の農協利用が減少していることに加えて、そもそも日本の農家数が少なくなっていることが大きな理由ですね。一つずつ解説します。
農家の農協離れ
おそらく肌で感じているかもですが、農家の農協離れは深刻化していますね。
特に大型農家・法人農家などは農協の利用が減少しています。理由は簡単で、農協を通すと搾取されるからですね。そのため、農協の力を必要としない農家や搾取されることに気付いた農家から、離れられているという状況です。
正直な話、一度離れると戻ってくる可能性は低いです…。
また、小規模農家も一部農協利用をやめているというところもあります。例えば、ホームセンターやネット販売の台頭ですね。出荷は農協に出すけど、生産資材は別で購入するという感じです。
ちなみに、大規模農家の経営を農協が面倒見る自信がなくて、銀行や大手メーカーに繋ぐしかできなかったという事例を僕は見たことがあります。
農家数の減少
農林水産省のホームページからも確認できますが、日本の農家数は減少しています。小規模農家は減少し、大型農家がさらに大型になっています。
そもそも、農家数が減っているので農協利用者が減るのは当たり前の図式ですね。
そして、先程も述べたように、大型農家は農協利用をしない傾向があるので、ますます農協利用者は少なくなっていくという…。控えめに言っても、ピンチです。
農業自体が衰退している産業なので、それを取り巻く農協も共に衰退していくということは一目瞭然かもですね。
農協の衰退にあなたはどう立ち向かう?
ここまで農協衰退の事実を聞いてあなたはどうしますか?
- 農協復活に尽力する
- 農協衰退を傍観する
- 農協から脱出する
上記のいずれかに当てはまるのだと思います。もちろん、どれを選んでも正しい選択だと思います。
自分がどの道を選ぶか、この機会に考えてみるのもアリかもですね。
僕は農協を去った
僕が農協に勤めている当時、いくつかの支店やセンターが統合したり、廃止されたりということがありました。なので、農協の衰退を直に感じ取る瞬間が多くありました。
そのため、農協の衰退をかなり身近に感じることができる環境に居たと思います。そして、それが功を奏して、農協から脱出するという道を選ぶことができたと思っています。
現在は、大手企業で総務関係の仕事をしています。農協時代と比較すると、
- 年収の大幅アップ
- ノルマ・自爆なし
- 残業代完全支給
- カレンダー通りの勤務
控えめに言っても、超絶ホワイト企業です。詳しくは下記の記事に、僕の農協退職の実話がありますので、確認してみてください。
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農協は衰退傾向だが、まだ当分は大丈夫かも
ここまで農協衰退についてお話しましたが、別に脅すつもりはなかったということを最後にお伝えしておきます。
というのも、衰退は事実ですが、今日明日にいきなり農協が消えるということはさすがにないので安心してください。まだ当分は維持できると思います(あくまで僕の予想ですが…)。
とはいえ、人生の選択肢を多く持っておくことは大切ですので、常に農協の経営動向を把握し、不穏な動きを察した時にはすぐに行動できるようにしておくことは結構重要かなと思いますよ。
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